「少女革命ウテナAN上映会カシラ」レポ1
新宿テアトルで12月8日に開催された「少女革命ウテナ・テアトルAN上映会カシラ」のレポです。
テアトル新宿は落ち着いた雰囲気のシアター。
全国から集結した熱心なウテナファンで溢れていました。
劇場の入口にツイッターでおなじみのチュチュが展示されていました。このぬいぐるみは3パターンあり、展示されてるのとは別の表情のものを型紙としてコミケのスタチャブースで販売されるそうです。
売店ではウテナオリジナルドリンク(280円)が販売されていました。
【トークイベント:23時~23時50分】
登壇者
・キングレコード池田慎一プロデューサー(司会)
・幾原邦彦監督
・さいとうちほ先生
・川上とも子さんのお母様
まずは池Pと幾原監督のお二人が登壇。
映画館でTV版を公開するのは今回が初で、ブルーレイ用のHDリマスターで5.1chをこの環境で見るのは幾原監督も初めてとのことで、今日見れる人はラッキーとおっしゃっていました。15年前にビーパパスのスタジオにもラッシュ用のスクリーンがあったそうですが、1mくらい?の小さいものだったそうで、今日は当時見えなかったアレコレが見えちゃうかもとのことでした。
上映される11話は幾原監督による川上とも子セレクション!川上とも子さんという稀有な声優さんの、最初の主演作である「少女革命ウテナ」の物語の流れと、川上さんの声の変遷がわかるようにチョイスしたとのことです。みんなそれぞれ、「あのキャラのあの話が観たい!(カレーとか牛とか卵とか)」等の希望があるかと思いますが、それは自分で自宅でBDで見てくださいとのこと。ちなみにセクシーな話は気まずくなるのでやめたそうです。
ウテナの告知
・BD上下巻が来年1月23日2月27日販売
・冬コミでチュチュぬいぐるみが販売
・小林七郎展が杉並アニメーションミュージアム で開催
・J・Aシーザー主宰の万有引力が来年5月に公演
・来年の春にウテナの展示イベントを開催
・CDボックス再発売(かも?)
万有引力の公演は、神戸で行われた初演を学生時代に幾原監督も見に行ったとのことです。万有引力の号外が入場時に配布されました。
春のウテナ展示イベントは、これまでで最大のウテナのイベントになるだろうとのことです。
まだ会場は交渉とのことですが年内に発表したい(池P)とのこと。
幾原監督の押入れから発掘されたお宝原画等が展示されるそうです。
ウテナという作品について
幾原監督のおっしゃていたことを思い出せる範囲で書いてみます。
最近ファンになった人は、この作品をインターネット等で見つけ出したのだと思うけど、今のこの時代にこの作品がどういう印象で見られるのかが知りたい。
スタッフの人たちがみんな20代半ばの若い人たちだった(監督も30才くらい)。やっちゃいけないことをやって、上の階の人に怒られたりもしていた。大人の人がいないので、止めてくれる人がいないことによる心配もあったけれど、熱量が高い作品になった。
ここで光さす庭とともに川上とも子さんの映像が流れる。
収録現場の川上さん。撮影者は幾原監督?
「さぁ遊んでないで仕事しましょう!」という川上さん。
Endingは川上さんへの幾原監督の言葉。
(すばらしい映像だったのでぜひBDに収録してください!)
さいとう先生登壇
さいとう先生は、川上さんの声についてウテナの声がすごくのんびりしていたのが印象的だったとのこと。それに対して幾原監督は、ピュアな声だから川上さんを選んだとのこと。男装の麗人というと宝塚の男役のようなキリっとしたものをイメージしやすいが、それを超えるもう一つのなにかが欲しかったという風におっしゃていました。
当時のエピソードとして、川上さんが宿の手配などを全部して、スタッフみんなで温泉旅行にいったことがあったそうです。周りを盛り上げようという気配りをする人だった。まだ若い方のキャリアだったのに。今はなかなかそういうことができる若い声優さんはいないとおっしゃていました。
イロイロ君について衝撃の真実が明らかに
イロイロ君とはトレーディングカードにもなった、本物のアライグマです。(アニメージュ98年1月号参照)幾原監督が飼っていたものの監督が自宅にいないことが多いので、ビーパパスでみんなで面倒みていたとのことで、当時のインタビュー記事では、名前の由来や、ビーパパスのご意見番になっていることなどが語られています。
しかし、実はこのアライグマのイロイロ君が撮影用に借りてきたものだったことが判明!
川上さんも会いたがってビーパパススタジオに遊びに来たそうですが、当然そこにイロイロ君の姿はなく・・・という出来事があったそうです。
ここで川上とも子さんのお母様が登壇されました。
川上とも子さんが今日来ているみなさんの心に今も居ることに対しての感謝の言葉と、本当だったらここに川上さんが居なくてはいけないのにそれができないことが悔しくて残念である旨をおっしゃていました。
川上さんが、ウテナの主役になったときにどう演じるべきかとても悩んだこと。
声優になるか女優になるか迷っていたころ、蜷川幸雄さんに君が声優なるのはもったいないので反対だとのお手紙を貰っていたこと。
最初にもらった主役であるウテナをどう演じるかで今後の自分が決まってしまうと考えたようで、はたからみていてもかわいそうなくらい悩んでいたこと。
最終的にそれまで学んだことを全て声の演技にすることで突破したこと。
幾原監督とさいとう先生がお見舞いに来たあと、早く元気になってまた二人と仕事がしたいとずっと語っていたこと。
最後はファンのみなさんへの感謝の言葉で終わりました。
トークショーはここで終わり、小休憩を挟んで第1部の上映が始まりました。
続きます。