101%メモ

幾原邦彦作品等について語るブログ

巨大タワーの煌き

20歳になった頃。

車の免許を取得して、友人と夜の東京をドライブをした。

首都高高架下をどこまでも走る。

ビルに覆われていた視界が急に開けて、巨大な東京タワーが目に飛び込んできた。

思わず息を飲んだ。

夜空に出現した、圧倒的な光彩を放つ巨大電波塔。

移動距離が広がった僕らが最初に手に入れた風景であった

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輪るピングドラム15話。

父親から解放された時籠ゆりが、最初に目にしたのもタワーだった。

恐ろしいダビデ像が消えて、突如現れた光の物体

それは未来が開けた瞬間だったに違いない。

 

ピングドラムで、時籠ゆりのこのエピソードは重い話なのだけれど、彼女がまたたく間に救われるこの劇的なシーンは大好きだ。

 

世界が開かれるような瞬間というのは、そうそうあるものではない。

 

しかし予期せず稲妻に撃たれるようなイリュージョン。

 確かに存在するそれに遭遇したいと日々願っているのだ。

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