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幾原邦彦作品等について語るブログ

J・A・シーザー『アコースチックなライブ come down moses』

10月19日に行われたJ・A・シーザーのLIVEに行ってきました!

今回のコンセプトは『アコースチックなライブ come down moses ―世界の涯てまでつれてって―』。アコースティック楽器による編成で、J・A・シーザーの初期オリジナル曲を中心に、寺山修司との劇中童謡歌をしたがえた萱草歌一夜。

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アコースティックとはいえ、重厚なヘヴィロック曲から、ジャジーなピアノ曲、ソプラノボーカル曲まで、多彩な曲調が演奏されました。自然にリズムに合わせて体を動かしてしまうような曲が多かったです。

バンドの演奏・アンサンブルが凄く良くて引き込まれました。

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会場のザムザ阿佐谷は、観客席とステージの距離が近く、臨場感のある劇場。

出演者も観客も全員着席するスタイルでした。

入場~開演まで

舞台奥のスクリーンにシーザーさんと今年の5月に逝去された森岳史さんの昔の映像が上映されていました。ギターケースを持って列車に乗ったり、お酒を飲む様子など。「ジェフ一毛」の文字が見えましたので、ジェフ一毛コンサート(1974年)の舞台裏だったようです。

開演時間になると、最近のお二人の映像に。お店でお酒を飲みながら談笑する風景。そしてシーザーさんによるものと思われる、森岳史さんへの思いを込めた言葉と、森さんのテレキャスターをAsianCrackBANDのa_kiraさんが受け継いで演奏してゆく旨が映されました。

第1部

第1部は、『フーテン追分』『 すべての人が死んでゆくときに』『 娼婦市子物語』等、シーザーさんのボーカルによる6曲。

『フーテン追分』は『 すべての人が死んでゆくときに』のEPが発売になる際に、もともとはB面に収録になるはずだった曲。それが寺山さんの希望で『首つりの木』に変更になったといいます。

シーザーさんが初めて曲を作ったのは小学校の1年生のころだそうで、今もその当時の曲を覚えているのだとか。

また現在、本を執筆中とのことです。

第2部・第3部

歌姫5人のボーカルにより7曲が演奏されました。

どの曲も良かったのですが、『恋恋かもめ』が特に印象に残りました。長調と短調との劇的な転調が何度かあり、そのたびに青空がぱっと開けたような鮮烈さがある不思議な曲でした。こういうレパートリーもあるのですね。シーザーワールドの奥の深さを感じます。

ソプラノの竹林加寿子さんと山中一美さんの曲も良かったです。『アラスカの人恋ひトナカイ』など、哀愁あふれる情景が浮かんでくるようでした。

第4部・第5部

寺山さんの作詞曲の第4部と、再びシーザーボーカルによる第5部。

ギターの弦が切れながらも熱唱!

ラストのナンバーは、今回のライブのタイトルにもなっているあの曲でした。

 

take me to the end

to the end of the world.

 

サイン会

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ライブ終了後はサイン会がありました。サイン用にだるま(!?)も販売されていましたが、色紙を選択。先月の幾原監督とのトークショーで書いていただきましたが、今回は名前入りにしていただけました。なんと握手まで!

 

僕は少女革命ウテナでシーザーさんを知り、映画や演劇作品でその音楽に触れてきました。今回(そして去年の新宿Fate)のLIVEではそうした所謂シーザー節とは少し違う、未知の世界を知ることができたように思います。万有引力の演劇も非常に好きですが、ライブにはライブの良さがあり、12月のコンサートも楽しみです。

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その12月のコンサート『大鳥の来る日 ―The End  Of The World―』のチケットが、先行発売されていました。蘭妖子さんが出演!演劇的な要素もあるようです。同じことをやるのではなく、多少ニュアンスの違うものも混ぜながらやっていきたいと考えてるようでした。

J・A・シーザー アコースチックなライブ

「カム・ダウン・モーゼ」come down moses ―世界の涯てまでつれてって―

2013年10月19日(土)、20日(日)

START 19:00

会場◎ザムザ阿佐谷

アコースティック楽器を中心とした編成で、J・A・シーザーの初期オリジナル曲を中心に、寺山修司との劇中童謡歌たちをしたがえた萱草歌一夜

【出演】

J・A・シーザー(ボーカル、アコースティックギター

田中まさよし(パーカッション)

AsianCrackBAND

飛永聖(アコースティックギター

a_kira(エレキギターアコースティックギター、シンセ)

本郷拓馬(ベース)

ARUHI(ピアノ、オルガン)

竹林加寿子(歌唱)

山中一美(歌唱)

大島睦子(歌唱)

森ようこ(歌唱)

帝子(歌唱)

謎の男 K(天の声)

演出◎髙田恵篤

音響◎岡村陽一

映像◎鈴木智仁

舞台音響補佐◎渡部剛己

照明◎ザムザ阿佐谷

制作◎新井早貴(ザムザ阿佐谷)黒田愛子(AsianCrack

制作協力◎西川桃子、前田文香

協力◎演劇実験室◎万有引力、楠野裕司、井上誠、大上貴摩瑳

 

曲目

◇第1部◇

1 フーテン追分

2 すべての人が死んでゆくときに

3 誕生祝ひ

4 娼婦市子物語

5 父母恨み情

6 血吹き走馬灯

◇第2部◇

7 恋恋かもめ

8 翌暁に生まれて

9 サムタイム サラジェーン

10 チルドレンワールド

◇第3部◇

11 アラスカの人恋ひトナカイ

12 ある悲しい男の歌

13 コーヒーカップメロディ

◇第4部◇

14 人形使い

15 花町按摩数え歌

16 子守頭巾

◇第5部◇

17 耳からの訪問者

18 四面楚歌

19 ヒューマン・トレイン

20 Come down Moses