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幾原邦彦作品等について語るブログ

犬神まつり千秋楽

7月12日、J・A・シーザー&Asian Crack Bandと人間椅子がゲスト参加した『犬神まつり千秋楽』に行ってきました。

結成20周年の犬神サアカス團のツアー千秋楽ということで、犬神凶子さんの希望によりアングラロック界の強力なバンドが集結。禍々しくも素晴らしいおまつりで、とてもよかったです。

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この日に出演した三バンドは共通する何かを持っています。それは寺山演劇の土着的な文学の精神であり、大正・昭和期の乱歩的な頽廃、そして平成の現在もV系ロックの世界に生き続ける、日本人の心に響く物悲しい怨念ではないでしょうか。

世の中にはイロイロな音楽があって、感動するものやカッコいいものは沢山あるけれど、自分はやっぱりコレが好きだと再認識しました。

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会場の渋谷のTSUTAYA O-EASTは大きなライブハウス。入場した時に、その広さとお客さんの数に驚きました。

 

開会式~国歌独唱

開演時間になり、司会の最輝鋭氏と犬神サアカス團登場。20周年のお祝いとあいさつ、注意事項など。

そしてサプライズゲストとして、オーケンこと大槻ケンヂ氏登場。オーケンはTV番組の「えびす温泉」以来犬神サアカス團と交流があるとのことです。厳かな国歌独唱の後まつりスタート。

人間椅子

まずは最初の出演者として、人間椅子がステージに登場。

人間椅子の曲はこれまで映像では知っていましたが、生の演奏は痺れました。飄々とプレイしながらも、紡ぎだされるサウンドは重厚でエッジが効いてる。カッコいい。

新曲を演奏前に「これを聞けば我々が25年間どれだけ変わらなかったかがわかるでしょう」と言っていましたが、変わらないというのは偉大なことだと思います。この日に見た人間椅子は年齢を重ねたことによる老師的な雰囲気と渋さがあり、とても良かったです。

曲間のMCによると、『賽の河原』はシーザーに影響を受けて作った曲とのこと。また、和嶋さんは楽屋を訪ねてシーザーのサインを貰った事などが語られました。

J・A・シーザー&Asian Crack Band

人間椅子のステージが盛り上がった後は、幕が閉じて、数分間のインターバル。場内には少女革命ウテナのアルバム『薔薇卵蘇生録ソフィアー中世よ甦れ!』の曲(『われら自らを棄てた堕天使なり』だったと思う)が流れる。

セッティングの準備が整い、最輝鋭氏の紹介を受けて、J・A・シーザー&Asian Crack Bandのステージが始まる。

幕開けのSEは『絶対運命黙示録』。

まさかここでウテナ曲が流れるとは思いませんでしたが、歌っている人が多かったので、自分ももちろん歌いました。

攻撃的なギターサウンドと、巧みなリズム隊。ソプラノとオルガンが鳴り響き、まずは『煙草極楽浄土』。続いて『母恋般若経』『母恋しや珊瑚礁』『 越後つついし親不知』を熱唱。激しいライブ向きの選曲だったと思います。

比類なき独創的なサウンドとそれを支えるバンドの確かな技術。いつも聞き惚れてしてしまいますが、この日はオールスタンディングのO-EASTなので、拳を上げて絶叫しながら盛り上がりました。

曲間のMCには、犬神明氏が登場。 シーザーがアングラロック界では神というべき存在であることや、シーザーのアルバム『国境巡礼歌』を繰り返し聞いたこと、犬神サアカス團の名は『田園に死す』のサントラのクレジット『J・A・シーザーとジェフー毛・犬神サーカスバンド』から採られたことが語られました。

当時、犬神明さんは無断で名前を使ってしまってはまずいと思い、万有引力の受付に電話したり(シーザーは知らなかった模様)、九條今日子さんに使って良いかを聞いたそうです。九條さんはそれならライブを見に行くわという話になったそうですが、オールスタンディングの会場に九條さんを招待するわけにもいかず、いつか渋谷公会堂で演奏できるときには呼びたいと思っていたものの、叶わぬ夢となり残念だと話していました。

MCが終って後半戦。『精霊飛蝗』『累々賛歌(夢の地獄)』『詐欺師のマリーのプレゼント』。貫禄を見せつける威風堂々たるステージでした。

対バン形式ということで、ライブ前は人間椅子と犬神サアカス團のファンの人の反応が気になっていました。しかし両バンドが、シーザーに対する敬意を表するMCを沢山してくれていた上、シーザーの歌も演奏もとてもよかったため、会場はとても盛り上がったと思います。

犬神サアカス團

犬神サアカス團は、もちろんTV等で知っていましたが、ステージを観るのは今回が初。公式HPによると、過去には昭和精吾さんと「仮面劇・犬神」を上演したり、「時代はサーカスの象にのって」に役者として参加したこともあるのですね。オープニングのSEも「仮面劇・犬神」を思わせるようなセリフがあったりして、寺山演劇に対して深い敬意を持っているようでした。

今回のバンドの中で一番若いバンドなだけあって、客層は若い女の子が多かった気がします。ヘドバンするような激しい曲もあれば、聞かせる感じの恋愛の曲もあり、オドロオドロシイ外見と裏腹に、親しみやすいステージ。歌詞は暗い地獄の出来事を歌っているのに、曲調は明るくてトークは面白い。このバランス感覚がイイ感じでした。

犬神サアカス團は凶子さんの療養のために、今後は一時活動休止に入るとのことで、残ったメンバーが犬神サアカス團Zとして活動を始めることがアナウンスされました。

エンディング

出演者全員で凶子さんお誕生日おめでとうサプライズ。さらに凶子さんのお友達の人達も登壇。オーケン、シーザー、人間椅子、犬神サアカス團が同じステージに立っているのは少し不思議で、しかし当たり前といえば当たり前のような、妙な感慨がありました。

歴史の一場面に立ち会った日でした。

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