37年の時を経て蘇った万有引力『身毒丸』を見てきました。舞台芸術とはこんなにも凄いことができるのだという感動に打ちのめされてしまいました。 継母に呪いをかけられて盲目となった少年しんとくが母親に化けて復讐する愛憎の物語。中世の説教節とヘヴィロ…
『サイコ』に続いてユリ熊の元ネタと言われる映画『サスペリア』を観た。 嵐が丘学園の内装のデザインはコレらしい。 Pessimistic Optimism - Yuri Kuma Arashi Ep.1 & Suspiria Click for... Jougetsu On Juniper Street - More Suspiria (1977) and Yuriku…
椿輝紅羽の家はヒッチコック『サイコ』が元ネタらしいと知り、BDを借りてきて観てみた。 比較検証については下記のtumblrのポストが分かりやすい。 Random and Fandoms visual analysis of yuri kuma arashi — Norma Bates’ room and Kureha’s (?) room Psyc…
ユリ熊嵐2話は、エロくてガンアクションが爽快な回だった。 1話で理解した気になっていたことが次々とひっくり返されて、再び混乱の中に陥ってしまった気もする。この嵐のようなスピード感は凄い。 百合園蜜子がクマを一発で仕留めるなどカッコよかった。 純…
初見ではどういう話であるのか掴み切れなかったのだけれども、時間を置いて繰り返し見るうちに馴染んできて、この先がとても楽しみになってきた。 ジャッジメント・ガイズが良い 好印象に変わったのがライフ・ジャッジメント・ガイズ。クマと人間のどちらに…
ついに放映が始まった幾原監督の新作アニメ「ユリ熊嵐」! 1話を観ただけではまだ全然理解できないし、今までのイクニ作品とは勝手が違って一段と手ごわい印象。 でもこれまでに見たことのない斬新な映像で、かつてない作品になる予感がする。 幾原監督は相…
チリの女性シンガーソングライターにハビエラ・メナ(Javiera Mena)という人がいます。 彼女が2013年に発表したシングル曲『Espada』のPVが、日本のアニメや、少女革命ウテナの引用をしているらしいとの情報を目にしたので、少し調べたことなどを記しておきま…
7月12日、J・A・シーザー&Asian Crack Bandと人間椅子がゲスト参加した『犬神まつり千秋楽』に行ってきました。 結成20周年の犬神サアカス團のツアー千秋楽ということで、犬神凶子さんの希望によりアングラロック界の強力なバンドが集結。禍々しくも素晴ら…
ウテナ黒薔薇編に登場する「根室記念館」は「死」のイメージに満ちている。 100人の少年達が生き埋めになった後に建てられたとされるこの建物には、少年達の棺・靴・人体が地下に安置され、グレゴリオ聖歌のような音楽が流れている。生徒たちが悩みを告解す…
コミックバーズ2014年7月号に掲載された、ユリクマ4話の感想を書きます。 4話までのネタバレを含んでいますので、未読の人は注意してください。 新キャラクタ「百合ヶ咲るる」登場 ついに「るる」が登場しました!「銀子の運命の恋人」を自称する金髪熊耳少…
万有引力の「リア王」を見てきました。 中世ブリテンを舞台にした、陰謀と狂気と愛の物語。大迫力で良かったです。 以前に「怪人フー・マンチュー」を観た後に、闇を歩くフーマンチュー博士の姿が、まぶたの裏から消えませんでしたが、今回の「リア王」もい…
三島由紀夫の「夏子の冒険」を読んでみました。村上春樹の「羊をめぐる冒険」はこの作品のパロディ(あるいは書き換え)らしいと聞いたためです。 村上春樹の作品は輪るピングドラムにパロディあるいはオマージュとして登場しますが、特に「羊をめぐる冒険」…
万有引力 の「リア王」がいよいよ始まります。(5月16日(金) から5月25日(日)まで座・高円寺1 にて) 1991年にロンドン、カーディフ、ストラトフォード・アポン・エイヴォン(シェイクスピアの故郷)のロイヤル・シェイクスピア劇場で公演し、大絶賛されたと…
以前より気になっていた北村想「想稿・銀河鉄道の夜」がウェブ上に公開されていたことを知り、早速読んでみました。 http://suiseidou.cool.coocan.jp/archive/index.html 「想稿・銀河鉄道の夜」とは劇作家の北村想の代表作となる戯曲です。1986年の初演か…
月刊コミックバーズ14年6月号に掲載されたユリ熊第3話の感想を書きます。 ネタバレを含みますので未読の方は注意してください。 今月はまた新たなクマが登場したり、銀子の新たな一面が見えるなど、今後の波乱を予感させる回でした。恋愛心理学的な話になる…
前々回のエントリーで、北米カートゥーンネットワークで放送されたスティーブンユニバース16話にウテナオマージュのようなシーンがあったことを書きましたが、4月23日放送の17話「Lion 2 The Movie」でも、ウテナを思わせるシーンがあったようです。 各種ブ…
先日のエントリー( 北米のTVアニメにウテナオマージュらしきシーンがあったらしいという話 )の続きです。 どうやら『スティーブン・ユニバース』のクリエイターであるレベッカ・シュガーさんはウテナとピングドラムのファンのようです。 wikipediaの記事か…
北米カートゥーンネットワークの「スティーヴン・ユニバース(Steven Universe)」という番組でウテナへのオマージュと思われるシーンが4月9日に放送されたようです。tumblrで話題になっていたので紹介します。 http://queenlionsnake.tumblr.com/post/8224870…
ユリ熊嵐第2話の感想です。 今回は第1話の続きで、前回から続いていた紅羽の透明な一日が終わるところまで。 前回は盛り込む内容が多いわりにページ数が少なくてもやもやしたのですが、だいぶ解消された気がします。 生徒会長や変質者等の第三者が登場して、…
(少女革命ウテナ黒薔薇編と『13月のべラドンナ』についてのネタバレを含むので注意してください) 少女革命ウテナ黒薔薇編に登場する御影草時(根室教授)は、天才的な頭脳を持つ高校生であり、美少年として描かれている。しかし本当の彼は高校生ではなく、…
万有引力「観客席」を観てきました。 噂には聞いていましたが、聞きしに勝るに抱腹絶倒の痛快劇!とても面白かったです。 演劇における構成要素を検証する試み。「観客」とは?「劇場」とは?「俳優」とは?この問いかけに言語(つまりセリフ)を重ねて検証…
ユリ熊嵐の連載が始まりました。第一話の感想を書きます。 ついに始まった大型新連載!!! 第一話は20ページのみの掲載。正直もう少し多いページ数でスタートでも良かった気がしますが、まずは無事連載が始まったことが嬉しいですね。物語的には序の序とい…
J・A・シーザーのコンサート『大鳥の来る日 ―The End Of The World―』に行ってきました。 豪華出演者による盛りだくさんのステージ。「悪魔の家」時代のナンバー、寺山演劇、万有引力の演劇的要素、そして少女革命ウテナ!寺山修司没後30年・万有引力30周年…
ある日ポストを覗くと万有引力からの郵便物が…! 開封すると…『万有引力新聞14号』でした! A3サイズ全4ページの万有引力の情報誌。 郵送されてくる新聞というのが温かみがあって良いですね。 5月の30年記念イベントの際、壁に貼られていたバックナンバーは…
アニメ様のウテナイベント第2弾に行ってきました。8月14日のイベントの続編で、小黒祐一郎さんと錦織博さんが『少女革命ウテナ』の思い出話を語るというもの。ほぼ3時間濃いお話を聞くことができました。 第76回アニメスタイルイベント 『少女革命ウテナ』…
J・A・シーザーのLIVEに行ってきました! J・A・シーザー アコースチックなライブ 「カム・ダウン・モーゼ」come down moses ―世界の涯てまでつれてって― 2013年10月19日(土)、20日(日) START 19:00 会場◎ザムザ阿佐谷 アコースティック楽器を中心と…
ワタリウム美術館で開催中の「寺山修司展 ノック」。 関連イベントであるシーザーさんと幾原監督のトークショーに行ってきました。お二人のお話を聞くのは4月の『寺山修司◎映像詩展』以来です。寺山さんのこと、音楽のこと、ウテナのこと等、たっぷり2時間聞…
新宿ロフトプラスワンで開催されたウテナイベントに行ってきました。 小黒祐一郎さんが「アニメ雑誌編集者の仕事」と「少女革命ウテナでの自身の仕事」について語るイベント。思っていたよりも多くウテナの話を聞くことができました。とても熱く楽しい夜でし…
呪術音楽劇 邪宗門 41年ぶりにシーザー演出で蘇った「邪宗門」を観劇してきました。 凄かったです。 猟奇的な極彩色の浮世絵世界。冥界の扉が開いたかのような空間。母殺しの甘美な幻想と、ラストのアジテーション。 「邪宗門」は、公演時の出来事や、「演劇…
サネトシと剣山が南極に行った理由 ピングドラムの謎の一つに「ピングフォースはなぜ南極に行ったのか?」というものがあります。その答えは本編では明かされませんでしたが、5月に発売された「Art Of Penguindrum」で、柴田勝紀さんが初期の設定について次…